茶室「銀閣」

現在は、豊かさの追求から再び本当の人間らしさを求める時代だと言われます。忘れていた日本の心にふれる──「めまぐるしい現代だからなおさら、一碗の茶を喫して和敬清寂の境地にひたることが、貴重とされるのではないでしょうか。 この時代の当然の趨勢として、今日の茶道の隆盛があると言えましょう。 しかし、茶を志す人の多さに比し、茶道修業の道場でありまた想いと交友の場となる茶室の数は、まことに微々たるものであります。 茶室はご承知の通り、数奇屋建築の祖でありますが、現在この数奇屋普請のできる職人は、非常に数少くなっております。また工期も何ヵ月という日時を要し、俊工までの施主の気使いも並々ではありません。「わび」の精神を素朴な野にある材によって表現したという、その材もまた、銘木とされ高価なものとなっております。 これらの点から、数奇屋建築の客室は、非常に贅沢なものとなってしまっているのが現実であります。 しかし、この道を志す多くの方が、茶礼を行う清にして寂なる空間、場として、茶室を求めておられるのも、また現実です。 私どもは、こうした方々のために、いわば現代に適合した茶室を作り上げたいと念願して参りました。それはあくまで伝統にのっとり、しかも納得のいく価格で、迅速にお応えできるものでなければならないと考えます。 ここにご紹介いたします茶室は、規格化することにより工場生産を可能にし、工法の合理化、近代化をはかることによって、私どもの念願を結実させたものでございます。 幸い茶室研究、建築の専門家のご協力を得、私どもの永年の銘木取扱いと建設業の経験を生かし得たと考えております。 気軽に建てて、味わい楽しめる「現代の数奇屋(茶室)」を、という私どもの意欲をお汲みとりいただき、何卒ご利用くださいますようお願い申し上げます。  

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